久しぶりにブログランキングを覗いたら、最近になって急浮上している。どなたか、リンクでもいただいたのでしょうか。いずれにせよ、ご投票ありがとうございます。もしも面白い記事があったら、今後もどうぞ、右欄のリンク(→)からご投票ください、よろしくお願いいたします。
「はじめに」でも書いたとおり、主目的はエッセー執筆のためのメモなのですが、お読みいただいている以上はなるべく意味が通じるようにいたしたいと思います。略語などなど、引っかかる部分があれば質問などもどうぞ。あと、書く者としてはコメントもとてもうれしい限りです。
2008年8月29日金曜日
2008年8月28日木曜日
Axis V
DSM-IV分類のAxis Vは、Global Acessment of Function (GAF)、つまり、精神の総合評価、100点満点。
レジデントによると「GAFは無意味だからテキトーに書いてもらっていいんだけれど、患者が保険をはじかれないように、必ず30点以下にしておいてね」だって。あと、もちろん細かく点数の分布が決められているので、試験では多分何かしら聞かれるのだろう。精神科修了のためには全国共通のshelf examに合格しなければならないのだけれども、この試験、相当難しいらしい。
そういえば、薬についても「ziprasidone(GEODON)は、もし試験で聞かれたら<QT間隔延長を引き起こしやすい>というのが正解だけれども、それは過去の研究から生じた評判で、最新の治験によるとそうでもなさそうなんだよね」とか、そういうたぐいのpearlもどきも、日常茶飯事のようだ。
医学は、保険屋と試験のために存在しているのかもしれない。
レジデントによると「GAFは無意味だからテキトーに書いてもらっていいんだけれど、患者が保険をはじかれないように、必ず30点以下にしておいてね」だって。あと、もちろん細かく点数の分布が決められているので、試験では多分何かしら聞かれるのだろう。精神科修了のためには全国共通のshelf examに合格しなければならないのだけれども、この試験、相当難しいらしい。
そういえば、薬についても「ziprasidone(GEODON)は、もし試験で聞かれたら<QT間隔延長を引き起こしやすい>というのが正解だけれども、それは過去の研究から生じた評判で、最新の治験によるとそうでもなさそうなんだよね」とか、そういうたぐいのpearlもどきも、日常茶飯事のようだ。
医学は、保険屋と試験のために存在しているのかもしれない。
2008年8月27日水曜日
Medical SchoolのSOAP
チームのレジデントによると、Medical School 4年間の臨床教育は、だいたいSOAPに沿っているという。
1年目... Subjective (病歴聴取)
2年目... Objective (physical diagnosis、診察)
3年目... Assesment
4年目... Plan
だから今年は、きちんと患者の病状を把握・記述・プレゼントして、鑑別診断を挙げられることが一番重要ですよ、と。それができないと、治療計画など立たないから、当面はPはあまり心配しなくてよいのだそうだ。
1年目... Subjective (病歴聴取)
2年目... Objective (physical diagnosis、診察)
3年目... Assesment
4年目... Plan
だから今年は、きちんと患者の病状を把握・記述・プレゼントして、鑑別診断を挙げられることが一番重要ですよ、と。それができないと、治療計画など立たないから、当面はPはあまり心配しなくてよいのだそうだ。
The First Lesson
入院していた患者の退院もほとんどすませて、あとは長期入院の二人。昨日の晩も今日も新患は、内科から転送された一人のみで、もう一つのチームが拾った。だから、2時になったらレジデントが、「今日はもういいよ」といってくれた。
さすがに2時は早い気がしたので、「じゃああと少し残って今日は早めに帰ります」といったら、「third yearで学ばなきゃならない1番目のことはね、レジデントに帰っていいといわれたら、帰ることだよ!」
なるほど、ふむふむ、「Auf Wiedersehen~!」
さすがに2時は早い気がしたので、「じゃああと少し残って今日は早めに帰ります」といったら、「third yearで学ばなきゃならない1番目のことはね、レジデントに帰っていいといわれたら、帰ることだよ!」
なるほど、ふむふむ、「Auf Wiedersehen~!」
2008年8月26日火曜日
F/U
カルテにはいろいろな略語があるが、なれていないと時々、変に読んでしまう。たとえば「F/U」。Follow upということなのだが、どうしてもFu*k youに見えてしまう。
で、昨日HI/SI(他殺企図あり、自殺企図あり)といっていた患者さんは、精神科入院病棟に飽きてグループホームに帰りたくなったらしく、今日はHI/SI/PDW全くなしとのこと。以前はデイプログラムの作業療法に通っていたのだが、グループホームの係の話によると、健康保険の削減で、デイプログラムにいかれなくなったという。それでデイプログラムをやめて以来、月に2,3回は地域の救急に現れて、HIとかSIとかいって入院するらしい。要するにattention seekingの偽病なわけだが、こちらとしては致し方ないから、レジデントに習いながら午後、無事退院させた。
ERとか精神科病棟への入院は、社会全体のレベルではとても費用が高くつくわけで、それでもデイプログラムを中止させられてしまうあたりに、アメリカの民間保険の破綻の一端が見られる。いわれてみれば当たり前だが、「貧乏な病人は死んでしまえ」というのが、収益機関としての民間保険の本質なのだ。当然だが、人の幸せなんて、どうでもよい。
ようするに、F/U。
で、昨日HI/SI(他殺企図あり、自殺企図あり)といっていた患者さんは、精神科入院病棟に飽きてグループホームに帰りたくなったらしく、今日はHI/SI/PDW全くなしとのこと。以前はデイプログラムの作業療法に通っていたのだが、グループホームの係の話によると、健康保険の削減で、デイプログラムにいかれなくなったという。それでデイプログラムをやめて以来、月に2,3回は地域の救急に現れて、HIとかSIとかいって入院するらしい。要するにattention seekingの偽病なわけだが、こちらとしては致し方ないから、レジデントに習いながら午後、無事退院させた。
ERとか精神科病棟への入院は、社会全体のレベルではとても費用が高くつくわけで、それでもデイプログラムを中止させられてしまうあたりに、アメリカの民間保険の破綻の一端が見られる。いわれてみれば当たり前だが、「貧乏な病人は死んでしまえ」というのが、収益機関としての民間保険の本質なのだ。当然だが、人の幸せなんて、どうでもよい。
ようするに、F/U。
2008年8月25日月曜日
Takedowns
そうそう、今朝大学病院内の病棟割り当て(入院病棟、精神科コンサルト、外来デイプログラム)のとき、どれでもいいので希望を言わずにいたら、チーフレジデントに「Oh, we definitely need a guy on inpatient for the takedowns」とかいわれて、入院病棟に割り当てられた。
Takedownというのは、患者が暴れだして経口の鎮静剤を拒否した場合、押さえ込んでhaloperidolかなにかを筋注するやつ。で、男手が必要だとのこと。確かに病棟に行ってみると看護婦さんもレジデントたちもみんな女性、一緒に配属された学生もみんな女の子。そんなこんなで早朝からビビっていたのだった。多分、冗談だったのだと思うのだけれど...
Takedownというのは、患者が暴れだして経口の鎮静剤を拒否した場合、押さえ込んでhaloperidolかなにかを筋注するやつ。で、男手が必要だとのこと。確かに病棟に行ってみると看護婦さんもレジデントたちもみんな女性、一緒に配属された学生もみんな女の子。そんなこんなで早朝からビビっていたのだった。多分、冗談だったのだと思うのだけれど...
精神科初日
今朝はどこに行ったらいいのかわからなくて、だいぶばたばたしてしまった。でも幸運この上ない。よくわからないし、精神科の教育係にも連絡がつかないので、まあいいやと大学病院の病棟に出頭したら、すばらしいチームに割り当てられた。精神科入院病棟で、チームのresidentもattendingも教育熱心。しかもよくありがちなお節介でいろいろな課題を押しつけるような教育熱心ではなく、もっとlaid backな感じ。これはのびのびと勉強できる1ヶ月になりそうだ。
で、あとから聞いたら、本当は僕は、退役軍人病院(VA)に割り当てられていたらしい。朝から車の運転も面倒くさいし、第一、腕力が強くてしかも重篤な精神疾患を抱えている退役軍人が相手では、空恐ろしくていろいろ勉強しているどころではなかったかもしれない。こっちの精神の方がどうかしてしまいかねない。
Georgetownは精神科入院病棟といっても、voluntaryだけなので、まだまだ穏やかであるし、しかも肉体的に脅威となるような患者は、とりあえず今のところいないので、まあ心配ではない。でも最初の受け持ち患者さんからいきなりカルテにHI(homocidal ideation、他殺願望)とあって、ちょっと最初から小便をちびってしまいそうだったが、実際に会ってみるとそれほどでもないし、安全対策も万全だ。
で、あとから聞いたら、本当は僕は、退役軍人病院(VA)に割り当てられていたらしい。朝から車の運転も面倒くさいし、第一、腕力が強くてしかも重篤な精神疾患を抱えている退役軍人が相手では、空恐ろしくていろいろ勉強しているどころではなかったかもしれない。こっちの精神の方がどうかしてしまいかねない。
Georgetownは精神科入院病棟といっても、voluntaryだけなので、まだまだ穏やかであるし、しかも肉体的に脅威となるような患者は、とりあえず今のところいないので、まあ心配ではない。でも最初の受け持ち患者さんからいきなりカルテにHI(homocidal ideation、他殺願望)とあって、ちょっと最初から小便をちびってしまいそうだったが、実際に会ってみるとそれほどでもないし、安全対策も万全だ。
2008年8月24日日曜日
おいおいおい
明日から開始の精神科実習、4週間。
以前渡されていた資料では、明日8:30に科の会議室に集合、とあったのだが、先ほど突然、明日は9:00に割り当てられた病棟に直接出頭せよとのメール。前日の夜ですよ。
しかも、しかも、僕は病棟が割り当てられていないようだ。もう嫌になっちゃう。
まあ、いろいろカリキュラムの融通を利かせてもらって変則的なスケジュールなので、少々手違いがあっても文句はいえないのかもしれない。
明日の朝は早朝から、事務はじめいろいろと駆け回ることになるだろう。ああしんど。
以前渡されていた資料では、明日8:30に科の会議室に集合、とあったのだが、先ほど突然、明日は9:00に割り当てられた病棟に直接出頭せよとのメール。前日の夜ですよ。
しかも、しかも、僕は病棟が割り当てられていないようだ。もう嫌になっちゃう。
まあ、いろいろカリキュラムの融通を利かせてもらって変則的なスケジュールなので、少々手違いがあっても文句はいえないのかもしれない。
明日の朝は早朝から、事務はじめいろいろと駆け回ることになるだろう。ああしんど。
末期症状
洗濯が間に合っていなくて寝間着がなかったので、そこら辺に転がっているscrubs(手術着?)で寝てしまった。もちろん衛生的には問題ないのだが、ちょっとはやくも末世的。まだそんなには忙しくないでしょ。
しかしてアメリカでは一般的にこのscrubsを着て外を歩き回ることが行われるが、何となく衛生的ではない。外科系や看護師に多い。白衣にしたってそうだ。食堂に白衣を着ていったら、白衣の意味がないと思うのだが、そういうことはあまり深く考えてはいけないのだろう。
しかしてアメリカでは一般的にこのscrubsを着て外を歩き回ることが行われるが、何となく衛生的ではない。外科系や看護師に多い。白衣にしたってそうだ。食堂に白衣を着ていったら、白衣の意味がないと思うのだが、そういうことはあまり深く考えてはいけないのだろう。
2008年8月23日土曜日
海外医学生のAway Rotation
アメリカのmedical schoolの最終学年(4年)は通常、内科のassistant internship(subinternship、研修医の予行演習のようなもの)1ヶ月などといったごく少数の必修研修を除いては、選択実習となる。この間、全米各国のmedical schoolに出て行って、1ヶ月単位のaway rotationをすることが盛んだ。多くの場合、これは研修でマッチしたい病院に出向いてのオーディションも兼ねていたりする。
アメリカ国内でのこうしたaway rotationはシステムがそろっていて、比較的簡単にできるし、全米メディカルスクール協会(AAMC)の内規で、費用も$100(1万円)程度である。ところが、海外からとなると、とたんに難しい。公式には海外学生を受け入れない学校も多く、受け入れる学校でも$2000以上の月謝をとったりする。
ドイツの友人に頼まれて、ちょっとそこら辺の事情を調べた。かれは、$2000(しかももちろんその上に、旅費と滞在費が重なる)はちょっと無理なようで、何とかならないか、と。
調べたところによると、この$2000は大部分がmalpractice insurance(医療過誤保険)代に充てられるようだ。臨床に関わる医学生だって医療過誤訴訟の被告となりうる。別段責任の重さにかかわらず、もしも金持ちだったりして医療過誤弁護士に目をつけられたら、いくらでも、医療過誤の訴訟の被告となりうるのだ。米国内留学の場合は、AAMCの申し合わせで、基本的には、在学のメディカルスクールが過誤保険を準備することになっているため、費用も安い。
でドイツの友人に話を戻すと、彼は英語もほぼ完璧だし、ドイツの学校の過誤保険と追加保険で海外もカバーされているというので、場合によっては何かうまくアレンジできるかもしれない。ドイツでも世話になった悪友なので、もしも探ってみたいというのなら、うちの大学だったら僕でも学長陣や事務方に掛け合ったりはできる。もしきたら、アメリカのまずいビールを飲みながらまたあることないこと語り明かすことになるだろう。
で、アメリカのシステムでうまく融通を利かせるこつを伝授した。まずはコネが重要。必ずしも強力なコネでなくても、地元の教授にお願いして、行きたい先の知り合いに一言入れてもらうだけでも違うと考えられる。この根回しによって、医学部の事務は無碍には握りつぶせなくなる。その上で、その○○先生とコンタクトをとっていることと、さらに過誤保険が不要であることを明示した上で、願書と履歴書を送付すべきであろう。
公式には海外学生を受け入れない、という学校でも、○○先生とコンタクトをとっていることと、過誤保険が不要であることを明示して、英語力の証明となる材料とともに履歴書を送付して問い合わせたら、閉じた扉が開く可能性もないわけではない。ドイツや日本では絶対にそういう融通は利かないが、アメリカというのは、そういう社会なのである。
日本の医学生の場合は、英語力と過誤保険の両方が問題となるため、またおそらく5,6年生のスケジュールが欧米各国のように融通の利く臨床ブロックではなく時期的にも難しく、だから学校で組織してもらった海外実習以外というのは、相当難易度の高い離れ業かもしれない。
参考リンク
AAMCの学外実習データベース
アメリカ国内でのこうしたaway rotationはシステムがそろっていて、比較的簡単にできるし、全米メディカルスクール協会(AAMC)の内規で、費用も$100(1万円)程度である。ところが、海外からとなると、とたんに難しい。公式には海外学生を受け入れない学校も多く、受け入れる学校でも$2000以上の月謝をとったりする。
ドイツの友人に頼まれて、ちょっとそこら辺の事情を調べた。かれは、$2000(しかももちろんその上に、旅費と滞在費が重なる)はちょっと無理なようで、何とかならないか、と。
調べたところによると、この$2000は大部分がmalpractice insurance(医療過誤保険)代に充てられるようだ。臨床に関わる医学生だって医療過誤訴訟の被告となりうる。別段責任の重さにかかわらず、もしも金持ちだったりして医療過誤弁護士に目をつけられたら、いくらでも、医療過誤の訴訟の被告となりうるのだ。米国内留学の場合は、AAMCの申し合わせで、基本的には、在学のメディカルスクールが過誤保険を準備することになっているため、費用も安い。
でドイツの友人に話を戻すと、彼は英語もほぼ完璧だし、ドイツの学校の過誤保険と追加保険で海外もカバーされているというので、場合によっては何かうまくアレンジできるかもしれない。ドイツでも世話になった悪友なので、もしも探ってみたいというのなら、うちの大学だったら僕でも学長陣や事務方に掛け合ったりはできる。もしきたら、アメリカのまずいビールを飲みながらまたあることないこと語り明かすことになるだろう。
で、アメリカのシステムでうまく融通を利かせるこつを伝授した。まずはコネが重要。必ずしも強力なコネでなくても、地元の教授にお願いして、行きたい先の知り合いに一言入れてもらうだけでも違うと考えられる。この根回しによって、医学部の事務は無碍には握りつぶせなくなる。その上で、その○○先生とコンタクトをとっていることと、さらに過誤保険が不要であることを明示した上で、願書と履歴書を送付すべきであろう。
公式には海外学生を受け入れない、という学校でも、○○先生とコンタクトをとっていることと、過誤保険が不要であることを明示して、英語力の証明となる材料とともに履歴書を送付して問い合わせたら、閉じた扉が開く可能性もないわけではない。ドイツや日本では絶対にそういう融通は利かないが、アメリカというのは、そういう社会なのである。
日本の医学生の場合は、英語力と過誤保険の両方が問題となるため、またおそらく5,6年生のスケジュールが欧米各国のように融通の利く臨床ブロックではなく時期的にも難しく、だから学校で組織してもらった海外実習以外というのは、相当難易度の高い離れ業かもしれない。
参考リンク
AAMCの学外実習データベース
2008年8月22日金曜日
病院インターネット
レジデントと話していて、Dubin
という、みんなが一度は読む心電図の教科書の話になった。このDubin氏、小児虐待だか猥褻だかで免許剥奪になった医者だというのは有名な噂だが、この噂の審議やいかに、という話題になった。
じゃあ、インターネットで調べようということになったのだが、レジデントは「molestation」とかそういうキーワードはまずいだろう、と「dubin child」を調べた。企業とかはよく、社員のインターネット利用を監視しているというが、病院のインターネットで変なのを調べてもやはりまずいのだろう。研究者とかは、そういう保身の態度はふつう全くないので、ちょっとカルチャーショック。病院という所は、研究室のような遊園地ではなく、本当の職場なんだな。
じゃあ、インターネットで調べようということになったのだが、レジデントは「molestation」とかそういうキーワードはまずいだろう、と「dubin child」を調べた。企業とかはよく、社員のインターネット利用を監視しているというが、病院のインターネットで変なのを調べてもやはりまずいのだろう。研究者とかは、そういう保身の態度はふつう全くないので、ちょっとカルチャーショック。病院という所は、研究室のような遊園地ではなく、本当の職場なんだな。
Black Pearls
臨床上のちょっとした知識の断片をPearl(真珠)と称する。医学はこうしたPearlを、基礎知識の上に並べていく修行なのだと思う。
で、ガセねたの知識をBlack Pearlと称するらしい。「I don't want to give you black pearls, but if I remember correctly, the main indications for CABG over stenting are ...」てな感じ。(放射線科だと、たとえ内科のインターンをしても、こういうことは忘れてしまうのかもしれない。まして、研究医をや。)
で、ガセねたの知識をBlack Pearlと称するらしい。「I don't want to give you black pearls, but if I remember correctly, the main indications for CABG over stenting are ...」てな感じ。(放射線科だと、たとえ内科のインターンをしても、こういうことは忘れてしまうのかもしれない。まして、研究医をや。)
2008年8月21日木曜日
Unclear Medicine
今日は核医学(Nuclear Medicine)をまわった。放射性同位体によってラベルされた多種の化合物を投与して、その動態を追うことによってさまざまな臓器の機能や病態を調べる。でも、autoradiographicな方法はPETにしても普通の撮影とかにしても、もやもやな像しか得られないから、unclear medicineだってさ。
放射線科はあまりヒエアルヒーがしっかりしていないようだが、聞くところによると、ほかの科から転入するレジデントが多いらしい。途中で外科の激務がいやになったり、内科の研修を終えてからさらに専門として心血管の介入などを行う場合など、様々な人がいる。だから、X年目レジデントといっても、メディカルスクールを出てだいぶ経つ人もいたりして、その上でもさらにそれぞれが、専門を持っている。あるレジデントによると、「私たちはそれぞれ、勝手に自分の道を歩いているのよね。最低限みんなができなきゃいけないことははっきり決まっているけれども。」
だからかもしれないが、レジデント同士や指導医ですらファーストネームで呼び合っている。で廊下を歩くときも、別に外科のように教授から順に並んで歩くわけではないみたい。時々誰かのワークステーションの前にわっと集まって、症例についてdiscussionしたり、突然パワーポイントを出してきて発表しあったり。
放射線科はあまりヒエアルヒーがしっかりしていないようだが、聞くところによると、ほかの科から転入するレジデントが多いらしい。途中で外科の激務がいやになったり、内科の研修を終えてからさらに専門として心血管の介入などを行う場合など、様々な人がいる。だから、X年目レジデントといっても、メディカルスクールを出てだいぶ経つ人もいたりして、その上でもさらにそれぞれが、専門を持っている。あるレジデントによると、「私たちはそれぞれ、勝手に自分の道を歩いているのよね。最低限みんなができなきゃいけないことははっきり決まっているけれども。」
だからかもしれないが、レジデント同士や指導医ですらファーストネームで呼び合っている。で廊下を歩くときも、別に外科のように教授から順に並んで歩くわけではないみたい。時々誰かのワークステーションの前にわっと集まって、症例についてdiscussionしたり、突然パワーポイントを出してきて発表しあったり。
2008年8月20日水曜日
乳癌外来
今日は放射線科のMammography外来を見学。来週からは精神科で、見学ではなく実際に患者を受け持たなければならないという。せいぜいゆっくりしようと、今日もまたプールで30分ほど泳ぐ。
で、乳癌外来だが、先生はmammographを読みながら、時々診察室に出て行っては超音波。その超音波が実に上手で、世間話をしながら何気なく検査している。はじめはちょっと心配そうな患者も、これだったら安心できる感じ。でも、一緒に検査をしていたレジデントはどうしても、画面に集中してしまう。後で、「確かにはじめは集中しないと読めないけれどね、そういうときは患者さんに、『ちょっと集中して読みますけれども、心配しないでくださいね』ってちゃんといった方がいいよ。そうしないとしかめっつらをみて、心配しちゃうでしょ。」だって。うん、これはまさに接客業だ。
外科とか、普通の放射線科とか、病理とか、そういう変なところにでもいかない限り、患者とうまく世間話ができるのは重要でしょう。で男性相手だったらどうしても、野球とかアメフトの話ができた方がよい。といっても、どちらも興味はないし、そんなためにスポーツ面を読んだりするほど熱心でもない。恐ろしい高給取りの選手たちが球を投げるののどこがおもしろいのだか。
で、乳癌外来だが、先生はmammographを読みながら、時々診察室に出て行っては超音波。その超音波が実に上手で、世間話をしながら何気なく検査している。はじめはちょっと心配そうな患者も、これだったら安心できる感じ。でも、一緒に検査をしていたレジデントはどうしても、画面に集中してしまう。後で、「確かにはじめは集中しないと読めないけれどね、そういうときは患者さんに、『ちょっと集中して読みますけれども、心配しないでくださいね』ってちゃんといった方がいいよ。そうしないとしかめっつらをみて、心配しちゃうでしょ。」だって。うん、これはまさに接客業だ。
外科とか、普通の放射線科とか、病理とか、そういう変なところにでもいかない限り、患者とうまく世間話ができるのは重要でしょう。で男性相手だったらどうしても、野球とかアメフトの話ができた方がよい。といっても、どちらも興味はないし、そんなためにスポーツ面を読んだりするほど熱心でもない。恐ろしい高給取りの選手たちが球を投げるののどこがおもしろいのだか。
2008年8月19日火曜日
Interventional Radiology
今日はinterventional radiologyをまわった。X線透視化での、子宮動脈塞栓などに立ち会った。ちょうど選択で1ヶ月やっている4年生に面倒をみてもらったのだが、来年あたりに自分がこれほど状況を把握できているかどうかは、実に不明。その4年生は、4年目のレジデントの指図を受けながらやっていて。その後ろで部長教授が、時々、アドバイスやご託宣を述べる程度。
廊下で教授先生がある指導医と立ち話していて、「うん、J(4年目レジデント)はだいぶ仕上がってきたね、ほとんど任せておいて大丈夫。これからは、slave laborとしてこき使うphaseだね。」だって。
もちろん冗談なのだが、100%の冗談じゃない。
しかし、プシュっと造影剤を注入して、ぱっと動脈が染まるようなのをみて、若干だが感動してしまった。目の前の生きた患者さんの、生きた解剖学である。本で読むのとは、だいぶ違う。
廊下で教授先生がある指導医と立ち話していて、「うん、J(4年目レジデント)はだいぶ仕上がってきたね、ほとんど任せておいて大丈夫。これからは、slave laborとしてこき使うphaseだね。」だって。
もちろん冗談なのだが、100%の冗談じゃない。
しかし、プシュっと造影剤を注入して、ぱっと動脈が染まるようなのをみて、若干だが感動してしまった。目の前の生きた患者さんの、生きた解剖学である。本で読むのとは、だいぶ違う。
2008年8月18日月曜日
MRI物理
今朝は研修医向けのMRI物理学の講義につきあわされた。講義をしたその指導医、おおよその仕組みはわかっているようでいて、よく聞いていると相当いい加減な部分がある。かくいう僕とて、別にMRを使って博士研究をしたわけではないし、物理とかは必ずしも得意ではないのだが、脳科学においては現在MRによる脳血液酸素測定が過剰に幅をきかせているため、博士課程でちょっとは勉強せざるを得なかった。
まあもちろん、比喩的で大雑把な理解でも、臨床現場においてはさして困ることはないのだろうけれども、こういうことがあると、ちょっと怖くなる。僕の理解のとうてい及ばない分野においても、きっと出鱈目な科学もどきがまかり通っている部分は、多いのではないだろうか。
だから結局、医学の本質は、科学とは縁遠いのではないのではないかと思う。もちろん、科学的な「説明」がついていた方が、いろいろな細かい臨床の手順を暗記しやすいことは間違いないが、結局は手順を暗記することが目的で、科学的な本質は、それ自身においては意味をなさないのではないか。高度かつファジーなheuristicこそが医学の本質で、病人が目の前にいたときに何をすればいいかという方針さえ立てば、あとは、実をいうとどうでもよいのではないか。
日常生活では、地球を平たいと考えた方が都合がよい。医学でも、「実際に何か手を打たなければならない」という要請に従って、科学を単純化・歪曲・誇大解釈する気質があるように思われてならない。でもそのつもりで地球の際を見つけようとしたりすると、時々、馬鹿を見ることもやむを得ないのか。
まあもちろん、比喩的で大雑把な理解でも、臨床現場においてはさして困ることはないのだろうけれども、こういうことがあると、ちょっと怖くなる。僕の理解のとうてい及ばない分野においても、きっと出鱈目な科学もどきがまかり通っている部分は、多いのではないだろうか。
だから結局、医学の本質は、科学とは縁遠いのではないのではないかと思う。もちろん、科学的な「説明」がついていた方が、いろいろな細かい臨床の手順を暗記しやすいことは間違いないが、結局は手順を暗記することが目的で、科学的な本質は、それ自身においては意味をなさないのではないか。高度かつファジーなheuristicこそが医学の本質で、病人が目の前にいたときに何をすればいいかという方針さえ立てば、あとは、実をいうとどうでもよいのではないか。
日常生活では、地球を平たいと考えた方が都合がよい。医学でも、「実際に何か手を打たなければならない」という要請に従って、科学を単純化・歪曲・誇大解釈する気質があるように思われてならない。でもそのつもりで地球の際を見つけようとしたりすると、時々、馬鹿を見ることもやむを得ないのか。
ニンニク(II)
以前も書いたが、ニンニクが好きで好きでしょうがない。
週末、買い物ついでに、Washington DCのタイ人たちが一番おいしいというThai Squareで、ニンニク風味の豚肉炒めを食べた。この店、安いけれども、いつもおいしい本格派である。米帝国の首都は世界中の人が一時的に暮らす妙な都市だから、こうした手頃で小さな本格派各国料理が多い。各国出身者を捕まえて尋ねると、大抵、おいしいのにありつける。
それはそうと、盛りつけがあまりに多くて一人では食べきれないものだから、doggie bag 1 を頼んで、半分持ち帰った。そこまではよいのだが、それをそのまま今日の弁当にしたのは、ちょっとまずかったかもしれない。容器のふたが緩かったこともあって、朝のカンファレンス中、鞄の中からニンニク臭が部屋中に立ちこめてしまった。昼はちょっと時間があったので、晴天の中庭で人目(人鼻?)を気にせず食べたが、その後、ガムで口直しをするのも一苦労であった。
1.ドギーバッグ... 米国の中級以下のレストランで食べた場合、食べきれなかった料理を使い捨て容器に詰めてもらって持ち帰る。これをdoggie bagというのだが、実際は犬にやるのではなくて、ふつうは、人が食べる。
週末、買い物ついでに、Washington DCのタイ人たちが一番おいしいというThai Squareで、ニンニク風味の豚肉炒めを食べた。この店、安いけれども、いつもおいしい本格派である。米帝国の首都は世界中の人が一時的に暮らす妙な都市だから、こうした手頃で小さな本格派各国料理が多い。各国出身者を捕まえて尋ねると、大抵、おいしいのにありつける。
それはそうと、盛りつけがあまりに多くて一人では食べきれないものだから、doggie bag 1 を頼んで、半分持ち帰った。そこまではよいのだが、それをそのまま今日の弁当にしたのは、ちょっとまずかったかもしれない。容器のふたが緩かったこともあって、朝のカンファレンス中、鞄の中からニンニク臭が部屋中に立ちこめてしまった。昼はちょっと時間があったので、晴天の中庭で人目(人鼻?)を気にせず食べたが、その後、ガムで口直しをするのも一苦労であった。
1.ドギーバッグ... 米国の中級以下のレストランで食べた場合、食べきれなかった料理を使い捨て容器に詰めてもらって持ち帰る。これをdoggie bagというのだが、実際は犬にやるのではなくて、ふつうは、人が食べる。
2008年8月17日日曜日
強迫性人格障害
再来週からは精神科。ちょっと予習(復習?)と思ったら、早速Medical Student Syndromeに罹患してしまったようだ(医学生心気症症候群、自分がいろいろなビョーキだと思いこむやつ)。
DSM IV Criteria
Obsessive Compulsive Personality Disorder
A pervasive pattern of preoccupation with orderliness, perfectionism, and mental and interpersonal control, at the expense of flexibility, openness, and efficiency, beginning by early adulthood and present in a variety of contexts, as indicated by four (or more) of the following:
DSM IV Criteria
Obsessive Compulsive Personality Disorder
A pervasive pattern of preoccupation with orderliness, perfectionism, and mental and interpersonal control, at the expense of flexibility, openness, and efficiency, beginning by early adulthood and present in a variety of contexts, as indicated by four (or more) of the following:
- is preoccupied with details, rules, lists, order, organization, or schedules to the extent that the major point of the activity is lost. (該当)
- shows perfectionism that interferes with task completion (e.g., is unable to complete a project because his or her own overly strict standards are not met) (該当)
- is excessively devoted to work and productivity to the exclusion of leisure activities and friendships (not accounted for by obvious economic necessity) (該当)
- is overconscientious, scrupulous, and inflexible about matters of morality, ethics, or values (not accounted for by cultural or religious identification) (該当せず)
- is unable to discard worn-out or worthless objects even when they have no sentimental value (該当)
- is reluctant to delegate tasks or to work with others unless they submit to exactly his or her way of doing things (該当)
- adopts a miserly spending style toward both self and others; money is viewed as something to be hoarded for future catastrophes (該当せず)
- shows rigidity and stubbornness (該当)
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