2009年7月4日土曜日

家庭医療

家庭医療の外来実習、1ヶ月。制度的に家庭医療が専門科として設定されたのは1969年と最近であるが、本来、近代アメリカの医療の原点はこの家庭医療にある。つまり医学部卒業後1年間インターンとして研修し、その時点で一般医として産科・小児科・内科・ちょっとした外科など全般を行うべく、開業する。

で、今回の家庭医療実習は願い出て、去年の初冬に内科外来実習で一ヶ月配属になっていた暈関連のクリニックにまた置いてもらうことになった。残念ながら、前回主についていたお婆さん中イ左はアフガンに短期派遣されて留守だが、よく面倒をみてくださった指揮管大イ左などは「やあやあ、よくまた来てくれた。」と本当に嬉しそうに迎えてくださった。



で半年以上前とまったく同じ環境で患者さんと接していると、この1年間で、実にいろいろと身についていることがよく実感できる。

学生の実習形態としては、だいたい僕が最初に一通り患者の話を聞いて診察して、「まあ○○の感じです。では指導医を呼んできますね。おそらく、○○など、薬をお出しすることになると思いますよ。ちょっとお待ちください。」といって奥に下がる。そこで、一緒にやっている指導医に30秒程度の簡略なSOAPプレゼン、場合によってはプレゼンしなかった所見やプランの部分についてちょっとdiscussionしてから、また診察室に戻って場合によっては指導医が重要所見をとりなおし、二人で患者に説明しておしまい。

今回主につくことになっているおばさん指導委は、子育てのために退役してパートタイマーなのだが、そのこともあってか、実にのびのびと楽しそうに診療・教育を行う。たとえば、患者説明の段でいきなり話を振ってくる。「いろいろKentaと話し合った様子では、あなたはfibroid(子宮筋腫)のようですね。じゃあKenta、fibroidについてちょっと説明して差し上げて。」

そこで何のためらいもなく、病理・リスク因子・症状やnatural history・治療オプションについて、患者にわかりやすく話せるようになっている自分には、驚くばかりである。我ながら、関心。

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