2008年9月22日月曜日

LibriumとLithium

(著注:本ブログは多分に脚色を含み、詳細は、現実の症例やできごととは対応しない。)

精神科志望のAI(4年生インターン)。大手柄であった。

重度のアルコール依存症で、withdrawalで入ってきた患者だが、本来は内科に入院すべきなのに、他の合併精神疾患で精神科入院病棟の常連さんなので、ERは精神科病棟に送ってきた。アルコールのwithdrawalは、場合によっては致死性である。

で、AIが何度掛け合っても、指導医同士で掛け合っても、内科はコンサルトだけして、引き取ろうとはしない。「そんなにたいしたことはない。Librium(chlordiazepoxide)をやっとけば大丈夫。」の一本やり。通常量の倍近いLibriumでやっと症状が治まっているにもかかわらず。コンサルトもお粗末で、カルテでLibriumとLithiumを書き間違えたり(いや確かに、Lithiumも服用しているのだが)、ひどいものだった。

3日目。多分何もでないけれど、と、念のためにAIが血液検査を取ったら、入院時は正常であったALT/ASTが800。内科であわてて引き取っていった。毎日患者を見ているこっちのチームのほうが、重篤度についてはよく判断できるに決まっているのだが、この内科チームはきっと、精神科を医者とは見ていないのだろう。

その後、コンピュータで毎日その患者の予後を見守っていたのだが、原因不明の肝機能障害で酵素はさらにうなぎのぼり。内科の言うとおりLibriumを処方して退院させていたら、大変なことになっていただろう。

来年の今頃、これほどにまで、患者のケアについて貢献できているのだろうか。

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