2008年12月10日水曜日

臨戦態勢

首都ワシントンは早くも臨戦態勢に向かっている.というのも、来月1/20のObama大統領就任式には、前代未聞の150万人の人が首都に押し寄せる見込みなのだ.

その規模を図るに、たとえば先月あった3万人の大学会である北米神経科学界、まあG20と重なってしまったこともあるのだがそれだけですでに、ワシントンの中心部はどこもホテル満室(ワシントンおよび周縁部のホテル部屋数は、合計95,000といわれている)、恐ろしい交通渋滞だらけであった.世界の首都であり、しかも学会・展示会開催都市でもあるのだが、物理的には意外とコンパクトで、すぐあふれかえる町でもある.

もちろん、周縁は遠くフィラデルフィアあたりまで(車で2時間位か?)、ホテルはすべて満室だという.で、アメリカ人は比較的簡単に自分の住居を人に貸すものであるが、たとえば少しはなれたところの一軒家は、就任式期間中、一週間の賃貸で$60,000(600万円)という値段がついているらしい.街中のマンション/アパートなども、300万近い値段がついていたりするようだ.



病院もその話題で持ちきり.その期間中、病院に出なければならない人はみな悲鳴.

おそらく町の中心部はすべて車止めの交通規制で、まず、病院まで行き着けるかどうか.次に、寒空の中歴史的な就任式に参加する人・人・人.その少なからぬ数は、持病をたくさん抱えながらも悲願の達成を見守ろうという老人たちであろう.東京も顔負けの地下鉄/バス混雑、そして普段歩く習慣のあまりないアメリカ人たちが、地下鉄から遠くまで歩く必要が生じる.また、就任式の期間中、街の飲酒法は一時的に緩和され、普段は1時前には閉じるバーも、夜通し営業するらしい.

そんなこんなで、ワシントン周辺の病院はあふれかえる見込み.幸い、僕自身は大学病院で小児科なので、徒歩通勤、しかも、あまり影響がないと考えられる.まあ、スリ/空き巣に注意するくらいだろうか?事前に食料を買いだめて、出歩かなくてよいように備えはするが.



Washington Strains for Inauguration
(By IAN URBINA, November 29, 2008, NY Times)

Got a Room? Inauguration Is a Windfall
(By KATHARINE Q. SEELYE, November 27, 2008, NY Times)

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