2009年1月26日月曜日

下背部痛

中学生の下背部痛。内科外来の一ヶ月、暈関連施設にいたこともあって3人に1人は下背部痛だったので、内心、「よ・ゆ・う~!」

で、まあ心血管はないだろうし、髄膜炎や泌尿器も症状があわないし、ankylosing spondylitisとかそういう類のもちょっと幼すぎるし家族歴もない。モトクロスをするというからせいぜいが何かの具合でごく軽度のspondylolysthesisとかのmuskuloskeletalが有力、変わり種としては足の方もちょっとチクチクというし肥満体型だからせいぜい小児糖尿病の神経痛?、くらいの鑑別のつもりで必要なH&Pで裏付けを取って、内心「あとはばっちり、はんこだけ押してください」のつもりでS、O、A/Pとプレゼンしたら、白血病などのneoplasmも鑑別の上位に入れなきゃいけないのだそうだ。まあ、lethargyはないなどいった典型的な症状は型どおり聞いてはあったのだが、あまりまじめには考えていなかった。あと、虐待を受けている様子があるかどうか。

で指導医と一緒に戻って、よくよく聞き出すと、下背部だけではなく腰の骨も痛いらしい。歩いてもらうと若干claudicationがあるように見えなくもない。これも、甘く見てちゃんと所見をとっていなかった。小児の下背部痛は稀なので、結構気を遣うのだ、と教えてもらった。

問題ないといいのだが、A/PにはもちろんCBCなどを加えることになった。なるほど、同じ下背部痛でも、小児科だとこうも違ったflavorになるのだ。よいteaching caseであった。

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