2009年2月3日火曜日

泣き声

外来を終えて、今日からまた、大学病院に復帰。

朝病棟を歩いていると、かぼそいけれども空気を切り裂く、薬缶の笛のような鳴き声がしてきて、瞬時に、3週間前に盲腸炎できていた女の子を思い出した。そして、入院チームのsign-out(チーム患者の一覧)をみると、見事、その子がいるではないか。

その子、どうも普通の盲腸炎ではなかったらしい。僕がいたときにはperfはしていたものの一応内視鏡手術も無事終えて、収束に向かっていた。でも、回診で触診させてくれない。聴診器を乗せただけで、例のか細い笛のような鳴き声を発して、看護婦さん・お母さんといっしょに、困っていた。何も聞こえやしない。僕は僕なりにprogress noteも書かなきゃならないし、ナースステーションからシールなんかをとってきてそれで釣ろうと努力などもしたが、腹部は触らせてくれない。触診しようにも、腹筋をリラックスしてくれないと、どうにもならない。

内視鏡手術はたいてい、様子が落ち着いたらすぐ退院。熱などもないのだが様子がおかしいから、退院を引きずらせる方向で何日かプレゼンしたり努力したのだが、チーム交替で外病院の外来にいってしまってからは、結局どうなったのかは知らなかった。でも、声だけは、覚えている。

いったん出て、また戻ってきたらしい。

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