指導医曰く、
「カルテのノートには二種類ある。トルストイと、電信と。」
複雑な床例でよくわからないときには、それこそトルストイのように事細かな長編ノートを書かなければならない。でも通常の床例では、いかに簡潔に、言葉を省きながら重要事項を伝えるかが肝心。
「医学生は大抵、どんな患者でもトルストイになりがちなんだよね。」
でも、場合によっては本当に、創世記ではないが、卵と精子から始めるべきことだってある。たとえば、人工授精の子供で網膜芽細胞腫(retinoblastoma)が多いとかいうような話は有名だが、これから人工授精の子供がどんどん大きくなって行くにつれ、いろいろな成人型の腫瘍が問題になってくると考えられる。(「卵の採取の際に母胎が受けるホルモン療法が、欄に悪影響を与える」、という話に今のところはなっているようだ)
だから真の意味で医学者たろうと思ったら、ときとしてトルストイになることも、必要なのである。
2009年2月10日火曜日
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